『建築家が自邸を建てた』(その歓喜と反省の物語)

hon262x375

約二十年前、一級建築士が自分の住まいを建てた。
これまで高層ビルやホテルの設計は何度も手がけてきた建築のプロとはいえ、住宅、それも自邸となれば勝手が違う。設計監理はお手のものでも、土地探しや建築では思いもよらないことばかり・・・。
そして今、その「我が家」に住みながら、これから家づくりを始める人のためになればと、月に一度内覧会を開催している。
この本は、自称プロの一級建築士が自宅を新築した際の出来事をエピソードなど交えながら時系列にまとめたもの。プロとはいえ、自分自身のこととなると、なかなか決断できず七転八倒。失敗談を含め、そのてん末を隠さず公開。
これから家を建てる人には、「必見の書 !! 」です。

著者 :一級建築士 可児 義貴
出版社:風土社
定価 :本体1,500円+税

Amazonで買う

目次

はじめに

第6章 内装について

1.内装は何がいいか

  • 石膏ボードで囲まれた部屋
  • ライトの作品を手本にしたい
  • ホテルのような室内を目指す
  • (余談)私とホテルとの出合い
  • まず天井を高くしましょう

2.壁材の選択

  • テーマは「ホテルのような家」
  • 冴えない国産のクロス
  • クロス貼りの糊がシックハウスの原因か
  • 昔から壁は漆喰と相場が決まっているものの
  • 強くて汚れにくい壁を探せ
  • 外装材を内部に使うという発想
  • 凶器になった壁

3.床材の選択

  • 「全部畳敷きにしたらどうかしら」
  • 床はフローリングが一番。それホント?
  • 欧州のフローリングに惚れた。でもね、
  • 思わぬ伏兵現わる
  • 掃除が楽なコルクタイルに軍配
  • 大理石の床はダメよ、ダメ、ダメ

4.木との共生

  • 内装に木が使えないもどかしさ
  • 木の効果的な使い方を学ぶ
  • 木工職人、戸澤さんとの出会い
  • 内装では、集成材が無垢を超える
  • 工場で加工技術を確認
  • 名古屋のホテルで
  • ダンディ上村とミラノに乗り込む
  • イタ公、恐るべし
  • 余りものには福がある

第7章 電気と水と

1.人体に例えると、電気は神経や血管

  • 電気屋さんからイエローカードが
  • コンセントは多めに、変更は少なめに
  • 回路をケチってはいけない
  • BGMのあるお洒落な生活が待っていた
  • 光で壁を洗う手法
  • 大きな蛍光灯は控えよう

2.給排水は食道や腸などの消化器管

  • 排水対策は、我が家の生命線
  • 最新鋭の便器を発注
  • タンクレスの便器にはタンクの蓋がないの?
  • 夢が叶ったダブルシンク

3.床暖房

  • 嫌われた石油ストーブ
  • (余談)お手伝いさんが頑張るわけ
  • 東京ガスの床暖房に軍配
  • 下地の施工が面倒な床暖房
  • 知ったらおしまい。床暖の効果

4.天窓の効用

  • 「やってみなはれ、やらな分からしまへんで」
  • 久しぶりだね、月見るなんて
  • 天窓は自然の換気扇

5.心地よい浴室を造る

  • ユニットバスを嫌う理由
  • 水漏れ覚悟の在来工法
  • 生産中止は秒読み、重すぎる鋳物ホーローバス
  • 小錦二人分のお風呂。床が抜けないのか?
  • タイル貼り、ピンクの目地が赤信号
  • 浴室に潜む危険の数々
  • お湯があふれる贅沢感がいいのだ

6.トイレ考

  • トイレの位置取りに苦心する
  • 「トイレは狭くてイイ」なんて誰が言った?
  • (余談)ある深夜番組で

第8章 窓と建具

1.アルミサッシの実情

  • サッシの色にこだわる
  • 直感で決めたホワイトのサッシ
  • 木製サッシのトラウマ
  • 木肌の美しさに魅了される

2.いいものほど早く消えていく

  • 建具業界に物申す
  • 職人不在の物つくりが横行
  • やっと見つけた建具職人集団
  • カッシーナとの出合い

第9章 演出装置として

1.飾りも適度に必要

  • 三階に住む大胆かつ無謀な設計
  • 退屈で長い階段に一工夫
  • 和室の玄関も悪くないが
  • とにかく光ものに弱い女性たち
  • 床の間代わりの大きな丸窓

2.障子とすだれ

  • 日本の家から和室が消えていく
  • 伝統の障子をどこかに使いたい
  • 障子の効能を確信する

第10章 キッチン

1.システムキッチンを組む

  • 借地の恩恵、広めのキッチン
  • 憧れの対面キッチンが現実に
  • 新進気鋭のトーヨーキッチン
  • 穴が開いたキツチンカウンターはいかが

2.主婦目線に付き合う

  • 食品庫から超高層ビルまでこなす建築家
  • 自然光が降り注ぐ明るいキッチン
  • それでも浄水器が欲しい
  • 食器まで洗い始めた洗濯機
  • 使い出したら止められない食器洗い乾燥機

3.バックヤード

  • キッチン内のゴミ置き場を忘れるな
  • 洗濯物干場の屋根で泣きを見る

4.ダイニング空間が磁場

  • 家族が集うダイニングルームが中心
  • 超大型ダイニングテーブルを発注
  • バババーンと大きい壁面収納
  • 三階バルコニーを空中庭園に
  • セレブも羨むダイニングルーム

第11章 各エリアの考察

1.収納はどこに

  • ベッドでの睡眠を選択。でも押入は要る
  • 「買い物くらい、カラダ動かせ♪」

2.ウォークインクローゼット

  • 宇津井健さんの衣裳部屋
  • 念願のウオークインクローゼットのはずが

3.廊下と階段

  • 「建築資料集成」の呪縛から解放されて
  • 緩めの階段が信条
  • 一日十往復、十年で3万6千500往復
  • 階段は無垢の木がいいのか
  • 久々にカーペット案で意見が一致
  • 男子100メートル走で渋谷区1位に

4.玄関と庭

  • 車の回転のために必要な無駄な空間
  • 無駄な空間を逆手に取った玄関
  • 物騒な世の中、玄関錠を工夫する
  • 余りの便利さに補助錠が主体となった
  • 探し求めた大理石で玄関を飾る
  • 紅葉を期待して植えたモミジなのに

第12章 新生活の始まり

1.人生最良の年に

  • いよいよ引っ越しが始まった
  • 建具のない新居での新生活とは
  • 床が抜けそう
  • いいものを大切に使おう
  • 植物に囲まれて暮らしたい

2.想定外の出来事

  • 最初の手直しは障子の追加
  • なんと外から丸見えの我が家
  • ヨシズとすだれが加わった
  • 空中庭園に異変が

3.設備の検証

  • 忘れていた防犯対策
  • 五台の防犯カメラに守られて暮らすことに
  • 形の違う水栓がふたつ、変じゃん
  • ゲボゲボが常備されることに
  • 浴室暖房乾燥機の悲しい結末
  • 理想は露天風呂

4.住み始めて一年後のある出来事

  • 住み始めて一年後のある出来事

第13章 あれから十五年

  • 東日本大震災を経験して
  • 一番の反省点は何か
  • 修理を必要としたこと
  • ショールームとして活躍

おわりに

  • おわりに

付録

建築家 可児義貴からメッセージ

ショールームでお客様からご質問いただく、「可児さんてどんな経歴?」から、「なぜ設計事務所が住宅建設を?」「職人集団『チーム・クウェスト』って?」「SE構法にしている理由は?」「これまでの建設実績は?」「ホテルのような家づくりとは?」「予算は?」まで、本音で語っています。