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西池袋の家

nishiike01

オーナーの声

私達はSE工法を扱う建築家をインターネットで探し、クウェストさんのホームページに辿り着き、可児さんの御自邸(モデルハウス)を訪問しました。
可児さんの御自邸を訪問してから、その素敵な雰囲気が大変気に入り、何度かやり取りを重ねる中で簡単なスケッチによる設計案を複数提示してくれたことが決め手となり設計契約を結ぶこととなりました。

可児さんの進め方は、施主がどんな設計案に対して興味をひかれるかを意識して、施主のリクエストに基づいて設計案を創りあげていく感じです。
ただ、他とちょっと違うのは、可児さんの美学と過去の経験値から「感動のある」とか「使い勝手の良い」といったコンセプトと離れた施主要望はバッサリと切り捨て、代替案として「こっちの方が良いんじゃないですか」と提案してくれる点だと思います。代替案を私達の目の前でサラサラと白紙に書く様は、施主にとって楽しい一時でした。

「感動のないものは作らない」は可児さんの哲学と思います。工事が進む中、現場に足を運べない時期に私達を安心させたのはこの哲学でした。妻とは「感動のないものは作らないってホームページに書いてあるから、きっと大丈夫だよ」と話したものです。
着工後7カ月が経過して久々に現場入りした時のこと、今でも鮮明に記憶しています。大工職人による工事は綺麗な仕上がりを迎え、玄関から「光の井戸」と称する吹き抜けの階段を子供達とかけ上がるとリビングが眼前に広がり、さらに3階に上がるとテラコッタ・タイルを見下ろす小バルコニーが設けられ、子供達は大はしゃぎ、妻の表情にも喜びがこぼれ、私は出来あがった新居の満足感と、これから始まる将来の楽しい生活を想像させる「施主の感動」を得ることが出来ました。

人間は慣れるものです。新居に家財が運び込まれ、1カ月もするとすっかりその新居も自分の居場所として定着してきます。そんな頃から、今度は「安全で、使い勝手の良い」設計に気づかされます。道路に出る時の安全性、玄関スロープの角度は急すぎないか、室内コンセントの配置、窓の位置は最適か等々です。
雑誌でも取り上げない「使い勝手の良さ」は、綺麗で豪華に魅せるモデルルームではなく、生活感のある現実の住居で毎日を過ごすことになる施主にとって重要な要素と思います。可児さんが御自邸の設計とそこでの実生活から培ったエッセンスが、施主の設計・建築に活用されていることは言うまでもありません。家族と食事する空間を爽やかな風が走り抜ける贅沢も、その一つです。

次はクウェストさんのホームページをご覧の方が、それぞれの感動、喜び、快適を手に入れることを心より祈念致します。

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