伊豆のリゾートホテル

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伊豆にある、某リゾートホテルを訪れた。沼津から修善寺を過ぎ、更に南下。山間の渓流沿いにひっそりと佇む隠れ家がコンセプトらしい。仕事柄、新しく旅館やホテルが建設されると、視察を兼ねて訪れることにしているが、このホテルは知らなかった。

先日、新築を検討している施主から「好みの感覚に近い」と聞かされ、こちらも一応チェックしておく必要に駆られた。

コンクリート打ち放しに褐色の木肌をアクセントにした流行りの外観に、「コンテンポーラリースタイル」と称されるシンプルなインテリア。ミラノのブルガリホテルや東京駅近くのフォーシーズンズホテルもこの範疇に入る。都会的で洗練されたデザインは、こうした自然の環境の中に溶け込むと、より一層の輝きを増す。嫌いではない。

「台湾の『ラ、ルー』にも似てるわね」 久し振りに部屋付きの専用露天風呂を堪能しながら、同伴の妻が悦んでいる。

最近の施主の中には、こうした目の肥えたセンスの持ち主も少なくない。優れたリゾートホテルの感覚を住宅にも取り込みたいと考える私には、大歓迎である。

ところで、この伊豆にあるハイセンスなホテル。やや過剰(?)なサービスのためか、コストパフォーマンスに難がある。限られた人達しか利用できない料金体系に、嫉妬を覚えるのは私だけなのだろうか。

建築家 可児義貴からメッセージ

ショールームでお客様からご質問いただく、「可児さんてどんな経歴?」から、「なぜ設計事務所が住宅建設を?」「職人集団『チーム・クウェスト』って?」「SE構法にしている理由は?」「これまでの建設実績は?」「ホテルのような家づくりとは?」「予算は?」まで、本音で語っています。