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本来、基礎も構造計算すべき

実際、掘削してみると、所々に赤土が顔を出している。これが関東ローム層というもので、比較的安定した地盤として我々設計者の間では認識されている。もうあと30センチも掘れば、全てこの赤土になるだろうと思われたが、そうした場合、基礎が更に深くなり、コストも余分にかかるので黙っていた。ここで万全の策をとるとすれば、ローム層に届くまでさらに深く掘り進めるべきだったかも。

最終的には、よく突き固めればよいと判断し、当初の試験データ通りの深さで基礎の底盤を決めた。ここは、経験を積んだ建築士の判断なのだが、実際、この頃までは、各行政機関も建築士の判断を優先した時代だった。現在では、あの姉歯事件から確認申請の審査機関もかなり厳しい指導をするようになり、二階建て住宅であっても地盤調査を実施した上で、基礎の構造計算を推奨しているところが多いと申し添える。

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