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メールマガジン 「建築家の自邸、満足と反省の物語」
2002/3/12(できるだけ毎週火曜日発行)
第2章 敷地には規制がある
1.建築基準法と条例(3)
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□ ご購読感謝
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みなさま、こんにちは。はじめまして。
ご購読いただきまして誠にありがとうございます。
このメールマガジンは、これから家を建てる方のために、建築家の私が自邸
を建てたときのエピソードを物語風にアレンジしたものです。
少しでもみなさまの参考になれば幸いです。
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■ 1.建築基準法と条例(3)
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建築確認申請の中では、アパートもマンションも共同住宅という名称でくく
られる。今回は住宅がテーマなので、この共同住宅に関わる様々な法律や条令
との苦闘については割愛するが、とにかく高級なマンションならいざ知らず、
木造アパートと寄り添う自邸の佇まいをどう繕ってよいものかー。この時点で
設計は暗礁に乗り上げた。
役所の担当者が納得する範囲での設計は、それ程難しいものではない。ただ
そのとおりに事を進めた場合に到達する姿が、悲しいかなこの時点で手にとる
ように見えてしまう。おそらくここで妥協するか否かが、私が目指す建築家と
単なる設計士との判別基準なのだろう。あくまで「建築家の自邸」ゆえに悶々
とした日々が続く。
「あなたも正直だからー」妻の何気ない一言が、またしても突破口となった。
苦肉の策とでも表現しようか。瀬戸際で私は気づいた。建築確認申請が義務付
けられている以上、それを無視するのは許されないとしても、デザインや完成
後の使い勝手までは言及されない。とすれば、ムヒヒ。
都合により中略。
結果として、私の奇策の数々は何のお咎めも無く建築確認をクリアした。
そして私は自邸の設計によって、法律や条例と旨く付き合う方法を会得したの
だった。
ちなみに、表札の掛かっている自邸の玄関は申請上は勝手口だし、事務所の
出入り口は、申請上は大きな窓である。アパートの玄関は確かに存在するが何
の意匠もされていないので、実際に住んでいる者でないと、どこが入り口か分
からない。奥まった所にある集合郵便受けが、唯一、更に奥にあるアパートの
存在を示している。申請上、避難通路となっている所を駐車場として使ってい
るのが違反と言えなくもないが、実際の避難にはまったく支障はないので許さ
れる範囲か。
(つづく)
