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余りの便利さに補助錠が主体となった

「東京から東濃へ」のスローガンの下、首都移転を渇望している故郷の同級生達には、この心境はきっと理解されないだろう。
「地元の田園地帯に首都が移転されたら、夜もおちおち眠られないぞ」
今度の同窓会で声を大にして訴えてやろうと真剣に思っている。万が一、その時のためにと、私の寝室の枕元には古いゴルフのクラブが2本立てかけてある事実も忘れずに伝えねばならない。

引越して一年ほどしてから、玄関の鍵について問題が起きた。二人の子供達が外から帰ってくる度に、留守番役の婆ちゃんが開錠のため三階から玄関まで階段を往復することに疲れたのである。かと言って二人の子供達にそれぞれ鍵を持たせるのも問題が残る。そこで、補助錠なるものを探した結果、押しボタン方式の第3の鍵(キーレックス)を取り付ける事にした。これがあると暗証番号だけ覚えれば、家族全員、鍵を持たなくてすむ。

もちろん夜は内部から上下二つのディンプル錠を閉めておくので安心感は変わらない。それまで倉庫用としてしか認識がなかった補助錠だが、極めて便利。今後の私の住宅設計では定番とすることにしよう。

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